リタイアするための5ステップ
1.予想される年間支出の25年分以上を貯蓄する
余裕を持たせるために
・1年分の生活費を現金で持っていること
・複数の副収入源があること
・いざというときにお金を稼ぐために使えるスキルを備えていること
2. 投資の利益確定はできるだけ先延ばしにする
運用益を複利で増やし、資産をできるだけ増やしていく。
3. リタイアする日が近づいてきたら、
半年分の生活防衛資金を1年分に増やす
1年分の生活防衛資金を持っておく。
これは、突発的な支出のために資産を取り崩したり、市場がひどく落ち込んでいるタイミングで株を売却したりする必要がなくなるから。
実際には、インフレの影響で価値が下がる現金の形で持っておく必要はなく、CD(定期預金)口座に入れておくのが賢い選択だろう。
4. 運用益の引き出しを始めたら、
たとえ市場が好調なときでも最小限の資金で生活する
たとえば、株式市場が過去1年間で23%上昇しているときにも運用益の3%しか引き出さないでおけば、その後も20%の運用益を複利で増やしつづけられる。これにより、将来的に引き出せる資金が増える。
市場が落ち込んでいるときは、現金を使ったり副業を始めたりすることを検討し、できるだけ運用益を引き出さないようにする。
5. 最後に、初めに投資に充てた金額=投資の元本は維持しよう。
資産成長の大部分がそこから生じるから
年間支出の25年分以上を貯蓄し、投資の利益確定をできるだけ先延ばしにすること。そして、6カ月分の生活防衛資金を12カ月分に増やし、節約生活をし、投資の元本を崩さないようにして、運用益を複利で増やしつづけられるようにすること。
貯蓄の3~4%だけ引き出して生活していけば、30年分の複利効果で資産は3~4倍に増える可能性がある。
※グラント・サバティエ著『Financial Freedom』[原文]からの抜粋を邦訳(※同書の日本語版は『FIRE 最速で経済的自立を実現する方法』というタイトルで朝日新聞出版より刊行されている)